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『トリたちの闘い』

《バード・フライトレース》


速さだけが技術ではない。




渓谷に吹き荒れる風をいかに読むか、


スタミナをどう管理するか、


時にはライバルの後ろに付きスリップストリームを利用する……




今、飛行鳥ポケモン達の本気の戦いが繰り広げられようとしていた。




だが、勝負は試合が始まる前から始まっている。


いかにライバルを蹴落とそうか、そればかりが彼らの頭の中を占めているのだった。



===



===






ピジョット「今年の優勝賞品は、1年分のポケモンフーズ、そして副賞にポケパーク年間パス……是が非でも、手に入れたい」


とはいえ、本気を出せばマッハ2を出せる自分とは言え、ライバルたちも強豪揃い。

短距離の直線なら勝機はあるが、 複雑に入り組んだコース。しかも、”1ヵ月”にも及ぶ過酷な大陸横断レース。

正直、分が悪い。


だがこのレースには必勝法がある。 その方法を考えた時、自分はやはり天才だと思った。


自分以外の選手を、まともに飛べないだけ”太らせてしまえばいい”


ピジョット「ふっ、すでに手は回しておいた」


同期で仲の良い、食堂経営しているガルーラおばさんに、ライバルたちが来た時にありったけのサービスを繰り返すよう、話をつけている。

しかも都合の良いことに、ムクホーク、オオスバメ、ウォーグルといった強力なライバルはあの店の常連だ。


ピジョット「おっと、大会に向けてこちらも準備しないとな。
翼の手入れ手入れ……」


と、羽を毛繕いしようとすると……



ポッポーーーン

と、家のチャイムが鳴る。


デリバード「お届け物で~~す」


ピジョット「おっと、今出まーーーす」


デリバード「こちらにサインお願いします。お代はもう頂いてますので、それでは~」


ピジョット「あいよ。……誰からだ?」


届けられた巨大な箱。

差出人は、

「っと、なんだ。プクリンちゃんか。何々・・・”今度の大会、応援してます。おいしいもの食べて、栄養付けて頑張ってください”か。
えへへ、粋な事してくれるな~~流石プクリンちゃん」


中には、たっぷりのパンケーキ。

「これ、行列のできるアローラライチュウのパンケーキ屋さんのやつじゃないか!
うわー、嬉しいなぁ……!」


ピジョットは、その”異常な量”になんら疑問を持たず、

パンケーキを食べ始めた。消費期限が短いから早めに食べきらないとなぁ、なんてのん気に思いながら。




===




ムクホーク「フッ、今頃ピジョットやオオスバメのやつ、差し入れのパンケーキを食べまくっているだろうな」


全ては、この天才、ムクホークが考えた作戦。”他の有力選手をブクブク太らせて” 以下同文


ムクホークは”でっぷりと”肥えた体で、次はどんな手を使って連中を太らせるか思案した。


トレーニングなど、まったくしていない。 いかにしてライバルを陥れるか、それしか考えていないのだ


大会の日が迫ってくる……

===




オオスバメ「ぐふぅう、ぶふうぅ、ピジョットや、むぐほーぐのやづら、あんなに太りやがって、はぁ、ひゅーーー、
俺様の罠に、かかった、ようだなぁあ」


ずっとファンだったんです、と嘯くミミロップやハニートラップを連中に仕掛け、身の回りの世話をさせた。


体重は噂では全員200kgを越えているそうだ。

オオスバメ「っふぅう、ぶふぅっ、ごのレース、らぐじょうだな……」


ヨタヨタと、立っているのもやっとの有様で
オオスバメはいつものようにガルーラ食堂へ足を運ぶのだった……




===


そして、とうとうレース当日。


ぺラップ「さぁ、今年もやってまいりました!!
最強で最速の飛行鳥ポケモンを決める、熱い戦いのレースが幕を開けます!!」


ぺラップ「……なのですが!!!
ああ!!なんということでしょう……

優勝候補と謳われた、多くの選手が棄権!ピジョット選手も、ムクホーク選手も、ウォーグル選手も、オオスバメ選手も!この会場にはおりません!!」




大会は中断され、行き場をなくした1年分のポケモンフーズは スポンサーのベロベルト卿へ送られ


あまり関係なく食糧が余った彼も太る羽目になった……





===



ピジョット「ぐぞぉお、なんで、ごんな、はずじゃながっだ、のにぃ……」


いくら翼を拡げても、飛ぶことはおろか 立ち上がる事すらできない。


策略通り、ライバルは全員ぶくぶく太らせたのに……

自分も太りはじめていると気づいた時には、もうすべてが遅すぎた


ウォーグル「ぷふぅ、っふぅ、はふぅっ、ふぅ……!ぐ、ぐるじぃよぉ……!!」


”球”のように膨れ上がったウォーグルは、それこそカビゴンか何かと見間違えそうなお腹を抱え、苦しんでいた。

目には涙を浮かべ、ハァハァと息苦しそうに悶えている。



彼はまじめに大会に向けてトレーニングをしていた……


のだが、それが逆に”仇”となった。


アイツが一番痩せている、と認識された途端、全員から『集中肥育』を受け


400kgを超える風船ボディにまで膨れ上がった。

無論大会どころではなく、ポケモンセンターへ連絡が行き救助されるのを待っている。








翌年、開かれた大会では

ブヨブヨに太った鳥ポケモン達が ”どたどたと競歩する”



なんとも迫力の無い大会であったという





おしまい
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