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『ボスボスボスゴドラ』

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何故か、ラスボスになってしまったボスゴドラ
===


ココドラ時代の物心ついたころから、いずれあなたはラスボスになると言われ、

ボスゴドラに進化して。

気付けばバカデカい城の玉座で、自分は”ラスボス”としての役割を与えられてしまった。



なんとなく、見た目と名前がボスっぽいから……って理由らしいけど

本当に謎である。

「あのー……」


おずおずと、口を開くラスボスゴドラ。 長いので、よくラスゴと呼ばれている彼は目の前のテーブルに並ぶ料理を見ながら意見を述べた。


「前から思ってたんだけど、こんなにいっぱいご飯食べれないんだけど……」

晩餐会でも開いてるのかと思えるボリュームだが、それを食べるのはほとんど自分ひとりなのだ。

山盛りのフルーツや木の実、ポケモン用のデコレーションケーキやパフェまである。

もっと、鉄くずとか、折れたパイプとか齧っていたいのに……・

糖分とか入ってると、すぐ太っちゃう体質なのに。

事実、ラスボスに就任?してからというもの彼の体型は膨らむ一方だった。

体重計とかないからわからないけど、たぶん800kgか900kgぐらいには太ってると思う。

幹部だというヒードランがそれに答える。


「いいえ、ラスゴ様。この献上品を召し上がるのは”ラスボス”たるあなたの、義務なのですよ。
ハジマーリ村、チューバン村、ラスマエ村・・・・・・そのほか、多くの集落からこういった品々を回収することで、あなた様の地位と権力は確立されるのです」

「別にいらないんだけどなぁ……」

「と、おっしゃるからにはラスゴ様はこの城で働く全員が路頭に迷っても良い・・・ そうおっしゃられると」


「そういうわけじゃないんだけど……」


基本的に何すればいいのかわからない。

皆が何してるかもわからないし、 村側もたぶん、徴収される理由はよくわかってないと思う。

ラスボス側が言うのだから、納品しなきゃいけない……って何も考えずに提供してそう。


「きたるべき、勇者ルカリオとの対戦の為に、しっかり英気を養ってもらわないと。そのためには豊富な栄養も必要です。
いざ決戦の時に、ラスボスがお腹が減って力が出ない……なんて、目も当てられませんよ」



太り過ぎて動けないのも、相当目が当てられない状況だと思うけど……


しかし、こうやって問答してる間にも出来立てのパンケーキや、甘いシナモンの香りが鼻につくと、だんだんお腹が空いてくる。


ぐぅきゅるる、と素直に鳴り響く中にヒードランもほら見なさい、とばかりに無言の圧力をかけてくる。

「た、食べないとは言ってないから」



なんてぼやきつつ、テーブルの料理たちに手を伸ばす。 あぁ、これ全部食べたらまたお腹回りが……


そう思いつつ、誘惑には勝てなかった。なんだか、前より食欲も増えてる気がする。

でっぷり肥えたラスゴの体重は、900kgどころか1300kg近くあることを彼は知らない。





そのころ、勇者ルカリオもまた違う苦労をしていた



「おぉ、勇者様がきてくださったぞ!」
「どうか、あの恐ろしい?(たぶん)ラスボスを倒し、世界を救ってください!」
「勇者様の歓迎会は準備が整っています、さぁ、こちらへ」


「は、はぁ」

”ずんぐりと太った””勇者ルカリオはまたか、と思いつつ別段遠慮はしなかった


これまで訪れる村々、その全てで歓迎会が行われ、滞在期間中、断れた試しが一度もないからだ。

ラスボスゴドラへの過剰なまでの食糧献上のせいで、村のポケモン達の中に太ったものはいない。

そんな暮らしの中、やたら恰幅の良い勇者が現れると、期待もするし、彼には見合った量の料理を提供しなければ、と張り切られる。


その繰り返しで、勇者は2つ目の村の段階でくびれが消えていたのに、

今では立派な太鼓腹を抱え腕や足も相応に太ましくなっていた。


道中襲ってくるラスボスの配下相手に苦戦することも増えたが、


物理耐久だけはやたら高いのでなんとかなっている。

しかし、太った体で長旅をするのはかなりきつい。


長時間歩いてるとしんどいし、途中までポニータ車で送ってもらう事も多い。

滞在期間も増え、いざ次の村へ出発……というタイミングになると、やはり村の名物が名残惜しくなりなかなか旅立てない。

酷い時には1ヶ月近く”お世話になり”パンパンに太ったこともある。 流石にその後ダイエットはしたが、すぐリバウンドしてなかなか痩せきる事は出来ていない。

ラスボスがいる最後の城までは、まだかなり遠いという。

……果たして私は本当にたどり着けるのだろうか。


最大の敵が自分の体型になりつつある勇者の旅は、まだまだ長引きそうだった。





おわり





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