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『チョコレイト・インフレーション』

『リザードンとプレゼント』

バレンタインデー。一部の商業戦略によりチョコレートを贈る事になった日。

それは人々だけでなく、ポケモンに対しても同様だった。


ピカチュウのような人気で愛らしいポケモンは、男女問わず、誰からもプレゼントされるだろう。


事務所がそのチョコレートの処理に困ってしまうほど。


一方で、その日特に困るのがイケメンに分類されているポケモン達だ。

公式設定で美形なバシャーモ、公式推しや新規ファンの多いルカリオやゲッコウガは、この時期かなり体重が増えてしまう。

当然、チョコの摂取しすぎで。


その中でも、【リザードン】に対し贈られる情熱は、他と少し違っていた。




歪んだ愛情を向ける相手が多いのだ。



イケメンの分類にありながら、ぽってりと丸いお腹。

そのギャップに惚れた者の多い事、多い事。


それを、もっと愛でたい、育てたい。とばかりにチョコは贈られる。


1/1等身大リザードンチョコを送られることもあったし、

酷い時にはタンクいっぱいのチョコレートを……

「ぅう、あの時の事は思い出すまい」

プレゼント自体は嬉しいが、それ以上にだいたい酷い目に合う。


憂鬱だ。



真面目で律儀な彼は、貰ったものを捨てることなく自分で食べる。


長く置くわけにもいかないので、毎日ハイペースで食べつづけなければいけない。その後ダイエットをするのだが


何年もそんなことを繰り返し、リバウンドしやすい体質に。


だが、近年は割とプレゼントの勢いも落ち着いた。

新規のイケメンも増えたし、ファン層はあちこち分散している。

一点集中することはないだろう。






そんな風に、油断していた。


前日、前々日と大量にチョコは郵送されたが、例年ほどじゃない。


だが、いざ2月14日。当日になってみると……



「ん……んん……
(ん…………朝、か……って、え?)」


声が出ない。というか、変な息苦しさがある。金縛り…だろうか?


ゆっくりと瞼を開き、リザードンは目に映る光景に愕然とした。



目が覚めると、自分は何故か自宅のベッドにおらず見知らぬ密室で立たされている。

白い壁と床。

じゃら・・・っと鎖の音がする。

足元の違和感に視線を向けると、両脚に鉄球付きの拘束具が付けられていた。


瞬時に状況を理解する。


「(これは、”あの時の”……!!)」


記憶がフラッシュバックする。


かつて自分を苦しめ、そして……***な事になった、あの時と同じ……!

マズルもしっかりとベルトで固定され、口には太い『ホース』が咥えさせられていた。


そのホースの先の貯蔵タンクは……

考えるまでもないだろう。大量の、溶かした、生チョコレート。

あ、あぁ、駄目だ、アレは……あれだけは……!!


こちらの意識の覚醒に反応したのか、装置がゴウンゴウンとけたたましく振動しながら作動する。


どっぷぅ! っと先端からホースが徐々に太さを増し……

わずか数秒後にリザードンの口へ



大量のチョコレートが注がれ始めた


「んごっぉ・・・??!ふぐぅううう!??むっぐーーーー???!!」



どっぷ!どっぷ!! どぷん!!

抵抗も空しく、大量のチョコレートを飲み込む。


折角ダイエットし、すっきりと落ち着いた丸いお腹が、ぐぐ。ぐぐぐ。ぐぐぐう。っと、膨張を始める。


それこそ風船を膨らませるような猛烈な勢いで。


そんな量を一気に注がれて、苦しくないはずがない。

「ぐごおふ!!ぐごっ!!ごぉおっ!!?」

びくっ!びくっと何度も体を震わせながら、お腹に残ってたかえんほうしゃ用の空気をげっぷのように口の隙間から吐き出す…・・

同時にわずかにチョコが漏れ出るが、休む暇もなく大量のチョコは

無慈悲に

継続的に


注ぐ。注ぐ。注ぐ。


プログラム通りに動く機械に、情け容赦などない。

逃げようにも、足元の鉄球は信じられない重さで。

ホースを外そうにも、ドラゴンクローでも傷一つつかないベルトは、がっちりと固定されてて。


「んぉっ……んごぐ!!んぐっぅ……むぅうーーむっ、むぐぅうう?!!!」

苦しい。お腹の膨満感が、もう、十人前、二十人前と平らげた後・・・

より、きつい!

膨れていく。どんどん、どんどん。

膨張する速度はゆっくりと落ち着いたが、


それは言い換えればお腹の体積がすでにそれほど大きくなった


ということ。


ぶるぶると小刻みに震えながら、時折大きく脈動する

そのたびに、ズシリとした重さのお腹が上下に揺れ動く。



いつまで飲まされるのか、タンクの貯蔵量は?終わりはあるのか?

苦しい、こんなに膨れて、パンクしないのか? タンクのメーターはまだまだ残っているように見えた。

あれがチョコレートの残量なら……そう思うと恐怖でじっとりとした嫌な汗が流れた。



だが、一番怖いのは……


半分は、




 自 分 の 意 志 で 飲 み 続 け て い る 



ということだ。




おいしい……のだ。 ものすごく。 この世のものとは思えない程に。


例えば市販のチョコレートと高級チョコレートを比べれば


そのくちどけのよさや、上品な甘さに なるほどと舌鼓をうつ。


だが、この 今飲まされているチョコは

そんな高級チョコレートの更に上の次元なのだ。

飲まないと駄目だ。これを摂取しないなんてもったいない。

太ってもいい、膨れてもいい、お腹がどんなことになっても


の み つ づ ・・・け・・・たい・・・・・


涙を浮かべながら、それでもリザードンはこの沸き起こる感情をなんとかしようと思った

「ぶふっ ぐぼぉっ  んご  んっごぉおお……ご?!」


ブクン! と一段回限界を超えたリザードンのお腹が 一回り大きくなる。


逆エビぞりのように、ドンっとお腹を突き出して仰け反る。



すでに、鉄球の拘束具は不要だろう。

巨大な風船腹が。大量の圧縮されたチョコの詰まったお腹が、もう彼の自由を奪っていたのだから。












それから、

どれぐらい 飲み続けていただろう



「ずぞぉお、ずず……じゅるぅ……んぐっ……んっ……ずずずぅう
んぁれ・・・・・・へん だなぁ」


吸っても、吸ってもチョコレートが流れてこない。

機械は作動せず、ホースが運ぶのは空気だけだ



そして リザードンはそのままボ―――っと5分ほど状況を整理し始めた。


すぐ近くにある生チョコの貯蔵タンクは、かなりの大きさだったはずだ。


ゆえに、飲まされたチョコレートは凄い量だった・・・・・・と思う

ずっと飲み続けていたし。


でも、それが全部収まりきった? どこに?

自分の・・・・・・お腹の  中に


ピピッと電子音が鳴り、ガッチリと拘束されていたベルトとホースが外される。


そして再覚醒したリザードンは見た


自分のお腹を。


変わり果てた大きさの……


「うあっ あ ぁ……
ぐぷっ!!うぇえっぷ!!!げえふ!!!んごおおっぷ!!!!ぜえっはぁっ、はぁ!
な、なんで、ごれっ、えぶっ!!ぐぇええっっぷ!!!!」

「んごぷ!んぐおっぷ!!ごふっ・・・!!!」


必死に余分な空気を吐きだそうと何度もおくびを漏らす。

だがその『おなか』の大きさは変わらない。


床に達し、


両方の太腿をギチギチに食い込ませ、

両腕も、肩を上げるほどに、


首はかろうじて存在を確認できる


恐るべき吸収率を誇るチョコレートは、お腹ばかりか全身すら肉付かせていた。

尻尾が重くて微動だにしない。付け根や中間が肉付きすぎて段差を生み出してる。

ピィンと張りつめたお腹は、触れるのが怖いぐらい まぁるく おおきく

本当に 大きすぎるほどで

「ぅう、うっ うう~~~~~」


きっと、これは悪い夢なんだ……!!


だが何度目を閉じて開いても、自身のお腹が視界に嫌でも入ってくる。


ごぼ


ごぼぉ・・・・・・



「な、なんのおど・・・・・??」

貯蔵タンクのメーターが、再び上がっていく。

一度外れたホースとベルトが再度短く見えるマズルをガッチリと固定した。


「むがぐ?!」

まさか。ありえない。

こんなに膨れて、動けない程太って、お腹はもう何度も限界を超えたのに


第二ラウンドが始まる事を予期し


リザードンは心の中で相反する二つの感情に、愕然とする。



もう・・・もうやめてくれ
あぁ・・・まってました




でも、仕方ないよな。うん。だって  すごい おいしい・・・し


ごぷっ ごぶっ


チョコレートを飲み続けるリザードンの体積は  貯蔵タンクをなぎ倒しそうな勢いだった





おわり
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