FC2ブログ
121234567891011121314151617181920212223242526272829303102

《恐怖!みみっきゅZ》

『今でも、あの時の事を思い出すと身の毛がよだちます…毛はないんですけど。ええ』


※プライバシー保護の為、一部音声を加工しています。


『あの日以来、私はもうずっとこんな状態で……
大きくなった体に比例して、食費まで……』



それは、あるバンギラスに起こった恐ろしい出来事だった……。




====




12月某日。


その山の”ヌシ”として、そのバンギラスはいつも周囲に威張りちらしていた。


山のルールは全部オレが決める。


採っていい木の実の量も。飲んでいい川の水も。快適な寝床の場所も!


逆らう相手はいなかった。


なぜなら、この森で一番体が大きく、強いのがオレだったからだ。



だが、その日だ。 アイツが突然目の前に現れたのは……



===



「ん? な、なんだお前」


「……」


ピカチュウみたいな布を被った、得体の知れないポケモンが目の前にあらわれた。

いったいどこから? どうやって……?


目の前にいるはずなのに、気配も感情も読み取れない。

愛くるしいはずの姿は、どこか異様な雰囲気すら感じた。ゴーストタイプ……か?


だが、ただのゴーストタイプとも どこか 違うような


そうか、こいつが噂に聞くミミッキュというやつに違いない。

「   ――― ギ -- ‐--ィキ    」


「うっ」


ソイツが発する金切り音のような、不快な音にガクッと防御が下がる。


マズイ。こいつは、”ヤバイ”やつだ。 直感が告げる。

だが山のヌシである自分が背を向けて逃げ出すわけにもいかない。

とりあえず威嚇でもして……


と、相手を凝視すると 胴体のあたりに小さな穴が開いてることに気付く。

一瞬 目が合った……と思った次の瞬間

その小さな見た目からは想像つかない超スピードでこちらの死角へ飛び込んでいく。


「う、うぉおっ?!」


目で追うのがやっと。鈍重な体は、その動きに追いつかない。

あっという間に背後をとられ……


ギラリと赤く光る眼の輝きを認識したと思った刹那









we_own_the_sky_by_mediumanalog.jpg








「?!」




ここは、どこだ。 なにがおきた。



理解できない光景が広がっていた。

これは幻か? それとも現実なのか?


「うっ、ぐーーー がっ……?!!」


状況を把握する暇もなく、バンギラスの体にある変化が訪れていく。



ぶくっ


ぶくん!


むくぅううう!!!


「なんだ。なんだなんだなんだ、なにが、なにがおこってる!!」



体が、太っている…いや、膨れている……その、両方だとでもいうのか。


ガッチリと逞しいはずの手足が、パンパンに張りつめて、

それなのに、関節や、付け根が余った贅肉で、ギチギチに食い込んでいく

「はふっ、ふ、ぐ、うぶううぅ??!」


何かが、体の中に入り込んでいる。

食べ物でも、飲み物でも、空気でもない


その、どれにも似て、どれでもない。 未知のダークマターが 全身を透過するように 入り込んでくる


「や、やめ゛ろ゛ぉおっ  おぶっ げえふっ!!は、腹がごんなに、膨れでっ……?!」


吐き出したいのに、それすら叶わない。 どこに溜まっているのか、 いや、それとも肉体が外側へ引き伸ばされているのか




外側の世界では、ミミッキュの”ばけのかわ”がみるみる膨らんでいく


”中”が大きくなるのに、比例して。




もうどれぐらいこのくうかんにいるのだろう


くるしい なのに どこか いごこちがいい


解放感 圧迫感 

焦燥感 達成感



なぜ、オレは 満足 しているんだ……



宇宙は膨張する。 俺も膨張している。


だから 何もおかしいことではない。


「あ……ふぁ……・ぐぶっ………」



バンギラスは、もうバンギラスのシルエットをしてはいなかった。



限りなく球状に近い、 だが球ではない


重度肥満にも似ていながら、肥満では到達できない張りつめた肉体


堅いはずの外鎧は 光沢を帯びながらどこか柔軟性に富んだ異質なものへと変わっていた。





体感時間数時間だが……


現実には1分にも満たない出来事だった




ペッ。 とミミッキュから吐き出され 中から現れたのは
 


無残にも太り 膨れ 風船のような腹を抱えたまま巨大化し 自分の脚で大地に立ち上がることも出来ない



『元』バンギラスだった




===



その後、肥満とも違う肉体の変化により

食事制限でダイエットしても決して痩せることもなくなった彼は

山のポケモン達に介護され、その優しさに心洗われ改心したのだという……


醜く肥大した自尊心は、肉体に反映されたのち、綺麗に浄化されたのだろうか



めでたし めでたし……





といいたいところだが 痩せれず、現状が”基本体型”になったバンギラスは


運動不足がたたり、二回りは太り 坂道で転がらないか心配な程の風船デブになりつつあるのだとか










スポンサーサイト

コメントの投稿

secret

COMMENT

TRACKBACK


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

げんろく

Author:げんろく
重量級のケモノ好き
マニアックな人推奨ブログ
気づいた拍手コメントは日記内で返事しています。

最新記事

最新コメント

カテゴリ

リンク

オンラインカウンター

現在の閲覧者数: