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『危険な砂城の罠』

===


その浜辺には、決して近づいてはいけない。


2度と戻れなくなる。


そんな噂が、とあるポケモン達の間で広まっていた。







その噂の真相を確かめるべく、2匹のポケモンが件の浜辺にやってきていた。


サンド「ね、ねぇ帰ろうよぉ……」


サイドン「怖いなら、お前だけ先に帰ってろ」


サンド「あぅぅ……」


サイドンとサンド。タイプと、名前が近いという事で交流のある2匹だが

性格は真逆だった。 臆病で、ちょっとしたことでもすぐ丸くなって縮こまるサンド。

怖いもの知らずで、ズンズン先に進んでしまうサイドン。


すでに陽は沈みかけ、黄昏時。

辺りは暗く、どこか青白い世界に感じられた。

サンドは耳まで垂れて、今にも泣き出しそうに目を潤ませている。



だが、今更ひとりで引き返す度胸も無い。

トテトテと、力なくサイドンの尻尾を掴みながら後をついていった。


暫くすると……


う~……  うぅ~~……


どこからか、低いうめき声が聞こえる。


サンド「な、なななな何々?!」

サイドン「へっ、何が出てきても怖かねぇぞ」


とはいうものの、サイドンも警戒しながら声のする方へ慎重な歩みになる。


そして、声の先にいたのは……



ニドキング……の頭部だった

サンド「あわわわわわ生首---!!?」

サイドン「……っ!
違う、よく見ろ、砂に体が埋まってるだけだ」


ニドキング「ぐっ……が……ぅう~~……」


虚ろな表情で、視線も定まらずニドキングはどこか苦しそうだった。

サイドン「急いで助けるぞ」

サンド「う、うん! ”あなをほる”!」


ニドキング「ぐっ……あ、ぅ……おまえ、だぢ……にげ、ろ」


周囲の砂を取り除いていく。

肩、胸部が次第に見え始め……

サンド「えっ」

思わず、手が止まる。

砂をかき出していき、中から現れたニドキングは……

異様に胴体が膨れていた。 元の3倍……いや、それ以上……?

まるでボールのようだ。しかも、ズシリとその体は重く サイドンの力でも引き上げることが出来ない。


サイドン「なぁあんた一体、何があったんだ」

ニドキング「ぐぶっ……ぅ、ごの、浜辺に、は、奴が、い……」


ズゾゾゾ…… と周囲がざわめく。

さきほどかき出して、取り除いた”砂”が どんどん隆起して


サイドン「な、何が起こってやがる?!」

サンド「うわぁあああん!!」

異様な光景に、サンドは大泣きしてサイドンに抱き着く。




周辺の砂が集合し、巨大な建造物を思わせる物体に変わっていく。

砂のバケモノ。 という呼び名が相応しい、シロデスナというポケモン。

だが、あまりにも大きい。大きすぎた。


その巨大な存在が……自分たちの体を覆うように



逃げようにも、視界の全ては砂に埋め尽くされ


「ぐっ、がぁああああああ!!!!!??」


大量の砂が、無慈悲に、流れ込んでくる。


流砂に呑まれ、溺れたかのように。いや、それ以上だ。


勝手に向こうからドンドン流れ込んでくる。



ズドドドッ、ドドド!!


滝のような勢いで砂が、口の中に、腹の中に、溜まって――――――



ぶくぅうううう!!!!


サイドンは、自分の腹が凄まじい勢いで膨れるのを感じ、見た。

風船を膨らませたような勢い。 だが、中に詰まっているのは空気ではなく砂……


ズシリと重く、膝をつく。

口を閉じようにも


「ががっ、がぁあああ!!」

絶え間なく流水のように流れ込む細かい砂。

その他に、ごぶんっ! と巨大な砂の”塊”が入り込むようになる。

ポンプのように脈動し、隆起する喉…… わずか30秒に満たない時間でボンっと胴体が膨れ上がる。

自身の”腹”に両脚が限界まで開かされる。

ギチギチ、ギチギチと音が聞こえる。


苦しい。息苦しい。

なのに、なんだ、この感じは・・・・・・




サイドン「ぐごぉおおおっ、ごがっ、がぁああ!!!///
(この砂・・・なんで、こんなに、”うまい”んだ畜生っ)」


”じめんタイプ”のポケモン達は鉱物や砕屑物(さいせつぶつ)をおやつのような嗜好品として摂取することがある。



ゆえに、体にとって有害にはならない。


とはいえ、こんな量を一度に飲まされて無事でいられるわけでもない。


たとえば一般的な存在が、急に満漢全席を振舞われたかのような


上質の”砂”を呑まされ、溺れ・・・・・・膨れ続けていく


チラッと視界の端に映るサンドも、同様に膨らんでいた。 

普段怯えて丸くなるのとは違う、風船に手足を付けたかのような、球場の物体に



すでに膨れていたニドキングも、まるで”お代わり”を与えられるかのような

大量の砂地獄に限界以上に膨らみ、目を回していた



あぁ、どうやら自分も、もう、耐えられそうに、ない


自分自身の重さに、一切身動きが取れない


この場所に来ようと提案し、実際に足を運んだ過去の自分を恨んだ




膨らんでいく。 どこまでも。



この快楽と、苦しみは あと どれぐらい続くのだろう・・・・・・






あぁ、でも



その後にまた”お代わり”が待っているんだった





~fin~



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